俺のボディガードは陰陽師。
あほ…。
「……伶士。…伶士、起きろ」
(ん…)
名前を呼ばれて起こされるが、頭が何となく夢の中だ。
目をうっすらと開けて、ボーッとする。
この声、なずなか?
いたのか…。
「…伶士、行くぞ。起きろ!」
今度は頬を硬いものでツンツンと突つかれる。
不快に思ってなんとなく手で振り払う。
しかし。
(…え)
その正体が視界に入り一気に目が覚めてしまった。
黒い金属製の筒の先…。
…銃口?!
「…うわあぁぁっ!」
「やっと起きたか。コニャロ」
思わず悲鳴をあげて飛び上がる。
心臓飛び出るかと思った…!
起き上がって少し後ろに下がると、その全貌が明らかとなった。
なずなが担いでいるもの。
全長1メートル超えしている、黒く細長い金属製の筒。
それは、まさしく…携帯式対戦車ロケット弾発射器?
バズーカ…!
「え?…えっ?!な、な、何でそんなもん担いでんだおまえわぁっ!」
「え?これ?バズーカ」
「し、知ってる!…じゃない!…な、何で?何で?…何でバズーカ!」