俺のボディガードは陰陽師。
突然の凶器を目の前に、慌てふためく俺だが。
なずなはしれっとするどころか、「フッフッ…」と、笑い出している。
「昨日言ったろ?…これからこの獲物を手に要塞襲撃に向かうのだ!」
バズーカ持って要塞襲撃?
「は…はぁっ?!それ持って?それ武器だよな?おまえ、戦争すんの?!」
「…あ。これはパーティー用で空砲しか出ない。親父の私物だ。早朝家に取りに行ってた」
「………」
だから、いなかったのか…。
それ私物にしている親父、どんな人?
「って、要塞って何なんだよ。どこにあんの」
「フッフッ…着いてくればわかる!私に着いてこい!」
「へ?…歩ける距離にあるワケ?」
「徒歩数秒」
「はぁっ?!そんな近いの!」
そういうワケで。
なずなの言われるがまま、後を着いていく。
バズーカ片手に、なぜか迷彩柄のTシャツワンピを着た、いかにも物騒な女の後を。
階段を降りて。
廊下を歩く。
本当にほんの数秒。
「…さあ、ここだ。到着したぞ」
「………」
え…ホントにここ?
ここが要塞?