俺のボディガードは陰陽師。
自信満々に偉そうに、その部屋の前に立っているが…。
「…って、ここは要塞じゃなく書斎。親父の書斎!」
一階の廊下の奥にある部屋。
そこは、紛れもなく親父の書斎だったりする。
書斎と要塞。ボケ…?
だが、この女はまだ「フッフッ…」と怪しく笑っている。
「ここで間違いない。ここはしゃちょーの要塞だ。恐るべし兵器が隠されている…」
「…親父の仕事の書類とパソコンしかねえよ。ここでテレワークしてんだよ。テレワーク」
「テレワークテレワーク…自粛か!ウイルスから逃げてんのか!」
「………」
相変わらず、この女のボケは掴み所がない。
しかし、ここ…親父の要塞、いや書斎に乗り込むってか。
(………)
ここ数年、足を踏み入れてない。
だから、気になるといっちゃ気になる。
でも…親父は、俺をここに近寄らせない。
反発して、無理矢理入ってみたい気もする。
でもな…。
しかし、そんなことをウダウダと考えていたが。
この女は、そんな俺を構っちゃいない。
「そういうワケで!突入するぞ?」
「…あっ!おまえ!」
「必ず、ホシをあげる!」
警察?軍人?どっち!