俺のボディガードは陰陽師。
「じ、じゃあ…公立高校受験反対した理由って、やっぱり…」
親父は顔をクワッとしかめて、鬼のようになる。
「…この間も言ったろ!市の税金で運営してる高校なんざ、警備セキュリティなってねえし、監視カメラもねえだろが!…こんなんで、また可愛すぎるおまえが誘拐未遂に合ったらどうするんだ!」
「………」
「設備投資に高校に寄付しようとしたら、『お父さん、私立ではないので困ります!』って断られるし!…俺はただ、可愛すぎる伶士に何かあった時にセコムが出動すりゃそれでいいって、一万歩譲ってんだぞ!」
さっきまでは勢いで反論してたけど。
親父がちょっと変なことを言い始めたと感じて、俺の勢い死んできた。
「それに、公立高校は北桜とは違って電話で可愛すぎるおまえの様子を確認しても全然取り合ってくれねえ!『お父様、落ち着いて下さい?息子さんは大丈夫ですよ?』ってよ!…俺は落ち着いてるっつーの!」
「……」
いや、落ち着いていないどころか、変な人の域だ。
やっぱ、親父、変なこと言ってる…よね?
さっきから、俺を可愛すぎるって…。
「曲者な頼智とは違って、おまえは可愛すぎるから狙われやすいんだ!自分が可愛すぎることの自覚を持て!」
「………」
やはり…!