俺のボディガードは陰陽師。

そう言ったなずなは、親父から離れてバズーカを担いだままなぜか本棚の方へと赴く。

「…あっ!こら!」

親父は、なずながこれから何をするのかわかったのか、慌ててなずなの後を追う。

「止めてくれるなしゃちょー!」

「いいから、ちょっと待て!」

やがて、二人は揉み合いになる。

だが…。



「…だあぁぁっ!…ごちゃごちゃうるさいよっ!」



なずなはイラッとしたのか、奇声をあげる。

そして、何をご乱心されたのか、肩のバズーカを天井に向けていた。



「…あっ!おまえ!やめんか!」



親父の制止も届かず、そのバズーカからはドンッ!と煙と共に爆音が放たれる。



「おわっ!」



その爆音に、体が震えて思わず耳を押さえてしまう。

すげえ音…!

マジ、空砲!

窓ガラスがビリッと震えた。



「お、おまえぇ…」



至近距離にいた親父…少しぶっ飛んで尻餅ついてる。

大手会社の社長を地に座らせた。

恐るべし、ギャル。



「…なずなぁっ!早朝バズーカ、本当に打つヤツがあるかぁっ!…あっ!こらぁっ!」


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