俺のボディガードは陰陽師。
「なずな…おまえぇぇぇっ!」
すると、突然なずなの背後から、怒りのおっさんが登場した。
ギャルに空砲で威嚇された挙げ句、秘密を暴露されたストーカーおっさん…グループの次期頭取ですが。
そんな怒りのおっさんは、両手に拳骨を作り、ギャルのこめかみ両方それぞれご無沙汰でグリグリし出す。
「ぎゃあぁぁっ!い、痛いぜしゃちょー!不意討ち!セコいぃぃ!」
「ったく、早朝バズーカといい襲撃といい、予測不能な突飛な行動は親父そのものだな!顔もそっくりになってきたしよ!」
「ぎゃあぁぁっ!痛いやめてー!」
なずなが悲鳴をあげるなんて、親父なかなかやるな。
そのグリグリ、減俸レベルのダメージか。
「…そうだ、伶士」
ダメージで床に倒れたなずなを置いて、親父は俺を見る。
やれやれといった顔で。
「…はい」
「おまえ…頼智と比べられてるって、言ったな?そういや」
「…うん」
痛いところ、突かないでほしい…。
と、思っていたら、親父は苦笑いしていた。
え…何で。
「…俺はおまえらを比べても、優劣つけたことはない」
「………」