俺のボディガードは陰陽師。
「…むしろ、土俵が違うだろ。というか、頼智と同じ土俵に上がるな。あいつは変態だ」
「へ、変態…?」
「変態っつーか、あいつ頭良すぎて天才奇才、変態なんだ。まともじゃない。常識で縛ると逃げるからあえて放置してんだ」
「はぁ…」
「だから!…伶士、おまえはおまえだから!頼智みたいになる必要はない。むしろならないでくれ。あんな変態」
「………」
「伶士が頼智みたいになったら、俺泣ける」
「………」
自分の息子を変態呼ばわりとは…。
余程兄貴は手に終えないのだろう。
そういうこと…。
泣くのは勝手にしてくれ。
(………)
どうも消化しきれないことを言われて、返す言葉が見つからず、黙ってしまう。
そんな俺を見て、親父はフッと笑った。
「おまえも自分らしく行けばいい」
「………」
「むしろ、頼智とは違って…まともで良かったと思ってる」
親父…。
…俺は、何であんなネガティブ思考になっていたんだろうか。
出来の悪い息子?お荷物?
そんなこと、言われたことなんて一回もなかったのに。
蓋を開けてみたら、なんてことなかったんだ。