俺のボディガードは陰陽師。
「…って、誰。友達?」
「剣軌とは仲良しかな。医学部の5年生」
「…うちに何しに来たの?」
「この家に結界張りにきた」
「………」
そんな…遊びに来た!みたいな風に言われても…。
結界…?
「哲太くんは結界設置のエキスパートなんだよ。だから今回来てもらった」
「て、ことは…陰陽師?」
「いや、違う。一般人」
「…えっ?!陰陽師じゃない一般人に結界張れるのか?!」
「うん。哲太くん『神の力』持ってるから。結界に特化した能力なんだ」
神の…力?
《あれは『神』の力。それを拝借して使ってるようなものなんだけど》
《『守護霊』では用が足らずに『守護神』…神に守られているということですか》
じゃあ、あの涼しげなイケメンは。
守護神と契約したとかいう人たちの一人?
「…なずな!何してる!おまえも行くぞ!」
「わっ!…はいはいはい」
ボスに呼ばれて、なずなも慌てて部屋を出ていく。
俺は一人取り残されてしまった。
腹減ったし。
忠晴にメシ作ってもらおうかな。