俺のボディガードは陰陽師。
そして、献花を終えた俺達は、先ほど忠晴に降ろされた場所まで戻る。
しかし、忠晴の車はまだ来てなかった。
もう終わったとLINEを入れるが。
『もう少しかかりますのでお待ち下さい』
と、返信がくる。
塩辛買うのに、どんだけ時間がかかってるんだ。
「ああぁぁ…寒いぃぃ…」
こっちはこっちで寒い寒い喚いてるし。
仕方ないな。
「なずな」
「ん?」
寒い寒いと喚くヤツのために、自分の首にしていたマフラーを外し。
それをなずなの首にかけて、巻いてやる。
「忠晴もう少しかかるっていうから。これ着けて待ってろ」
「わっ。あったか。ありがと」
俺のマフラーでぬくぬくとご満悦ななずなを…見つめてしまう。
…俺、最近確信したことがある。
「あぁー。忠晴さん早く早くー。積丹のお寿司食べたいー食べたいー」
それは、この俺の横で寿司寿司と騒ぐ。
俺のボディガード…だった。
なずなのことだ。
最近確信、とは言っても。
実は…もう、同居警護している時から薄々と気付いてた。
あの件は終わり、ボディガードも終了したけど。
俺の想いは、むしろ始まってしまって。
なずなが…好きなんだ。