俺のボディガードは陰陽師。

…それから間もなく忠晴が戻ってきて。

三人で地元のお寿司屋へ行き、昼食を取る。

この後、なずなは依頼…ではなく、綾小路先生のところに行かなくてはならないというので、札幌のとある住宅街まで送っていった。

綾小路先生?だから、何をしてる人?

なずなの何の先生なんだ?



「今日はありがとねー。寿司までご馳走になっちゃって」

「いや、それはこっちのセリフだ。用事あんのに遠くまで付き合わせて」

「いえいえ」



なずなは、そう言って車から降りる。



「じゃ、伶士。明日学校で。忠晴さんもありがとー」

「なずなさんもお元気で」

「なずなも。また明日な」

「じゃねー!」



発進した俺達の車に、なずなはいつまでも手を振り続けていた。



明日学校で。

また明日な。



それが、俺達の未来を繋ぐ、言葉。

終わりではなく、始まり。

どうなるかは…俺達次第だ。










その翌週の土曜。

本当に何年ぶりかに、瞳真くんとおじさんが家に泊まりにくることになった。



瞳真くんのお父さん、柊斗さんは、製薬会社に勤務。

エリアマネージャーとなり激務だったけど、その地方勤務が終了して、落ち着いたらしく。

俺達の北海道大会の決勝を親父と一緒に見に来ていた。

そこからの本日の久々の家呑みらしい。


< 497 / 504 >

この作品をシェア

pagetop