俺のボディガードは陰陽師。

どこに行くんだろう。



すると、傍にいた柊斗さんは、俺の頭をもう一度撫でて、話をしてくれる。



「伶士、不倫相手の過激な女が出て来てビックリしたかもしれないけど、心配することないからな？」

「あ、はい…」

それは、もう大丈夫なんだけど。

でも、柊斗さんのことだから、俺のことを相当心配したに違いない。

昔から気配り通っていて、優しい人だから。



「親父うぜーな。うるせーし」



息子とは、大違い…。



「黙れ思春期。…伶士、父さん母さんは見合いで…って聞いてるかもしれないけど。ちゃんと二人は愛し合って結婚して、頼智や伶士が生まれてるから。心配するんじゃないぞ？」

「は、はい…」

それも大丈夫なんだけど。

俺が不安になってるかもって思ったのかな。

本当に優しいな。この人。

でも…愛し合って結婚した。

…その言葉を聞くと、親のことなのに、何だか嬉しく、幸せな気持ちになる。

生まれてきてよかったな、なんて。



「親父もううぜーよー。暑苦し」

「…こんなに俺が熱弁してんのに何て息子だ！」

「その熱弁がうぜーよー。ガクブルだわー」



本当にあなた方、親子ですか？