俺のボディガードは陰陽師。
「…もっ、もぉー!柊斗さん、伶士に恥ずかしい話しないでー!もぉー!」
リビングに顔出す早々、話を聞かれていたのか、母さんが顔を真っ赤にしてこっちにやってくる。
「お、美織ちゃん、支度出来た?」
「それより、伶士に恥ずかしい話しないでー!」
「いやいや、それより。伶士のお弁当の話はどうなったの。北桜と違って公立は毎日弁当だからって、美織ちゃん、愛母弁当作るって張り切ってたじゃん」
「そ、それは…」
えっ。母さんが俺に手作り弁当?
そんな話あったの?
料理したことないはず…!
奥の方から忠晴が『まだ伶士さまにお出し出来る品物にはなっておりません』と、一言聞こえた。
俺にお出し出来ない食べ物?
何を作ってるんだ…?
絶対、やめて…!
忠晴の弁当で良い…!
そして、親父も戻ってきて。
母さんと柊斗さん、三人で外出してしまう。
俺と瞳真くん。忠晴の三人が家に残った。
兄貴は不在…帰ってくんのかな。
「…しかし、悪霊なんかに襲われてたのか。伶士も大変だったな」
「うん…」
「…で、なずぽよが陰陽師だったわけ。へぇー」