俺のボディガードは陰陽師。
それから、食事と風呂を済ませてさっさと部屋に引きこもる。
さっきの親父の発言が勘に触ってイライラとしてしまったからか、一人になりたくなった。
部屋では、菩提さんから貰った名刺を手にして、今日のことを思い返す。
そして、気になったことのひとつについて、少し考えてしまう。
名刺のある部分に着目してしまう。
音宮陰陽事務所…。
(音宮…?)
それは、記憶の中に残る名前で。
音宮って…確か。
親父の友達の…?
親父は瞳真くんのお父さんとは、高校時代の親友で。
おじさんは、瞳真くんを連れてうちに遊びに来ていたけど。
確か…もう一人。
親父の友達って人がいて。
確か、仲良し三人組で、俺達が遊んでいるのを見ながら晩酌していたような気がする。
それが…。
《…ねえ、おとみやのおじさん、いっしょにあそぼー!》
《おとみやのおじさんのこども、いっしょにこないのー?》
色黒で、はっきりとしたワイルドな顔立ちで。
《ははっ。おじさんの子供忙しくてねー?遊びに来れないんだよー》
…音宮、だったような気がする。