俺のボディガードは陰陽師。
振り返ると、そこには。
仰向けに倒れたまま、女子に体を揺すられても反応のない、美森の姿が…!
「…美森っ!」
傍にいる女子たちを押し退けて、倒れている美森の両肩を激しく揺する。
よく見ると…額には滴る血液が。
頭、ケガしてるのか?!
「…美森っ!美森っ!」
「…うっ……」
まだ、息がある。
大丈夫…。
…じゃない。
今一度、辺りを見回すと…美森だけじゃない。
「いっ…痛いっ痛いっ…」
「な、何っ?何が起こったの?地震?」
「うっ…あぁっ…」
周りは、美森同様、流血して呻いている人。
突然の惨事、物が散乱し、ガラスの破片だらけになった教室の変わり果てた姿に、パニックになって慌てふためき始める人。
ケガの痛みに悶える人。
動揺、パニックになりつつある。
何だ…?
これは、何なんだ?
あの『声』の内容がわかった途端。
こうなってしまった…のか?
(まさか…な)
確信したくないその『まさか』に、愕然としていると。
更に沸き上がるどよめきと、女子の悲鳴で我に返る。
「え?…き、きゃあぁぁっ!」
「な、な、何あれっ!…やああぁぁっ!」