俺のボディガードは陰陽師。
颯太と美森も…ケガ、してない?
治った?
…いや、ケガすらなかったのか?
バケモノが出現する前の、教室内の様子そのものだ。
この授業が始まる直前のザワザワした様子は。
ど、どうなってるんだ…?
「オール復元、元通り?記憶操作もしてる」
いひひ…と、俺の横で笑ってる。
「…どういうことだ?」
まさかこれも、陰陽師の力…?
「ただならぬ障気を感じて、現場急行。私が結界を張ってから乗り込んだ」
…結界?
そういや昨日、菩提さんも言ってたな。
家や忠晴の車にも張ったとか…。
「結界…バリケード?」
「その結界とはちょっと違う結界。悪霊妖怪の類いとバトルの際に、一般人を巻き込まないために異空間を作る。格闘技でいうリング」
「リングって…」
「空間ねじ曲げて作るから、バトルに勝った暁には曲げた空間を元に戻してバトル以前の状態に戻せる。…しかし、結界を張った私が負けて、相手に結界を破られたら、あの惨状のままみんなオダブツになってしまうというシステム」
「………」
…え?よくわからない。
空間をねじ曲げる?そんなことも出来るのか陰陽師は?
そんなことは、さておき。
みんな無事だった。
教室も、颯太も美森も。