俺のボディガードは陰陽師。
「よかった…」
システムは何がなんだかわからないけど。
颯太も美森もみんな無事だった。
その事にホッとして、長い息をつく。
「…伶士」
「ん?」
顔を上げると、鈴代が至近距離だが手招きしている。
「ちょっと一緒に来て」
「どこに?…あ、おいっ!」
返事をする間もなく、ぐいっと腕を引っ張られて、そのまま駆け出していた。
ちょうど予鈴が鳴り響く。
「い、行くってどこに!」
「保健室」
「はぁ?」
予鈴が鳴り終わり、授業開始ですっかり静かになった廊下を駆け足で進んでいく。
腕は引っ張られたまま。
保健室の前に到着してしまった。
いったい、何で!
到着するなり、鈴代はノックもせずに保健室のドアを開けて中に入っていく。
すでに俺から腕を離していた。
「みなみちゃーん。入るわー」
連れられて中に入る。
中には、保健室の先生が…。
「なずちゃんなずちゃん!今、動いてた!動いてたのよー!この『結界探知マシーン』!」
「だって私、今結界張ってバトルしてたもん」
テンション高く、お出迎え。