俺のボディガードは陰陽師。
アラフィフらしいが、比較的綺麗にしているおばちゃん先生。
麻倉みなみ先生。
歳の割には少女…と、みんなの間で噂になっている。
今のテンションの高さから、噂はどうやら本当らしい。
って、今の会話、何?
麻倉先生、今『結界』って…。
陰陽師ワードを、普通に…!
日常会話のように!
麻倉先生は、手の平にオモチャを乗せて興奮している。
プラスチック製の、サルがシンバルを持った人形。
…電池入れてスイッチ押したら、サルがシンバルをやかましく叩き出すオモチャだ。
「ホントホント?!これ、今勝手に動き出したの!ホントに結界探知しちゃった!美奈ちゃんすごい!本当に作れちゃうんだ!」
「それはそうと、今いい?誰もいない?」
「生徒さんいないよー!いいよー!…あ、あぁっ!後ろにいるのは…一年生の断トツイケメン、橘くんだ!きゃあぁぁ!横濱流星みたいにキラキラしてるぅー!さわやかー!王子様ー!」
俺の存在に気付いた途端、麻倉先生はこっちに寄ってきて、目をキラキラ輝かせていた。
って、おい…俺、生徒だよ?
「みなみちゃん相変わらずイケメン好きだね」
生徒相手にそんなんで済ませていいの?!