俺のボディガードは陰陽師。



アラフィフらしいが、比較的綺麗にしているおばちゃん先生。

麻倉みなみ先生。

歳の割には少女…と、みんなの間で噂になっている。

今のテンションの高さから、噂はどうやら本当らしい。




って、今の会話、何?

麻倉先生、今『結界』って…。

陰陽師ワードを、普通に…!

日常会話のように!




麻倉先生は、手の平にオモチャを乗せて興奮している。

プラスチック製の、サルがシンバルを持った人形。

…電池入れてスイッチ押したら、サルがシンバルをやかましく叩き出すオモチャだ。



「ホントホント?!これ、今勝手に動き出したの!ホントに結界探知しちゃった!美奈ちゃんすごい!本当に作れちゃうんだ!」

「それはそうと、今いい?誰もいない?」

「生徒さんいないよー!いいよー!…あ、あぁっ!後ろにいるのは…一年生の断トツイケメン、橘くんだ!きゃあぁぁ!横濱流星みたいにキラキラしてるぅー!さわやかー!王子様ー!」

俺の存在に気付いた途端、麻倉先生はこっちに寄ってきて、目をキラキラ輝かせていた。

って、おい…俺、生徒だよ?

「みなみちゃん相変わらずイケメン好きだね」

生徒相手にそんなんで済ませていいの?!


< 92 / 504 >

この作品をシェア

pagetop