俺のボディガードは陰陽師。
…それから、先程のバケモノの奇襲について菩提さんに説明をする。
聞こえた声のことや、場所、時刻まで。
事細かに質問されては、覚えていること全て、思い出してまで伝えたつもり。
菩提さんは例のごとく、タブレットを取り出して文字打ちを始めている。
事細かに記録している。
これは…俺のこと、俺自身の問題なんだ。
そして、この人達は俺を守ろうとしてくれている。
しっかりと協力しないと…!
「…女の声を認識した途端、その大きい手?が現れたことになるんだね。人をも吹き飛ばす爆風…なずな、続き」
「獲物は女の手、だ。どでかい女の手二つ。薄いピンクのマニキュアをあしらった女の手。爪のカタチが…」
そこで、うーんと考え込む。
「爪のカタチがどうしたんだ」
「…ネイルサロンでも見たことないカタチだったんだよなぁ…まあ、いいや。それは後で調べるとして。…で、大きさは大の男2、3人すっぽり握れるくらいの大きさだ」
「…妖怪?」
「いや、妖気の欠片もなし。だから妖怪じゃない。障気濃いし、伶士への執着たっぷりだから、生き霊…と、思いきや見てくれと行動は妖怪そのもの。火事場のクソ力?」