私のアオハル(理想)はそうじゃない
総合の授業はいつも毎週月曜日の7時間目にある。
なので火曜日、普通に学校に登校し、いつものように鞄を置いて中身を出して、としていると、後ろから誰かに頭をぽん、と叩かれ、「おはよう、綾瀬」と声をかけられた。誰か、なんて言わなくても分かるでしょう?もちろん、浅丘ですよ。

まだ知り合って2日目なのにもう呼称が呼び捨てに…!
距離の縮め方陽キャかよ!?あああくっそかっこいい!!!!!と、心の中で狂気に満ちた叫び声をあげている綾瀬は、表面ではそれを漏らさないように「え、あ、おはよう」とボソボソ話すしか無かった。

そして入学式当日に決めた委員会で、小学校の頃から続けている図書委員を高校でも続けると決めていた綾瀬は迷うこと無く図書委員に立候補、見事当選した。

綾瀬の図書委員の当番は毎週金曜日、司書室に籠ってコンピュータの前に座り、誰かが本を持ってきて返したり借りたりする手続きをする係だった。

そんな金曜日に、浅丘に関する衝撃の秘密を知る。
同じ委員会の藤本愛美(ふじもとあみ)、綾瀬と好きな物も好きな事も同じで気が合い、尚且つ陽キャとも陰キャとも仲良くできる彼女が綾瀬は大好きだった。

そしてそんな藤本に、話したのだ。
「同じクラスの浅丘って人がめっちゃかっこよくてな!?〇〇で、〇〇〇〇やのに〇〇〇〇〇〇で〜!」
と、浅丘のかっこいい所について藤本に語ったのだ。

すると藤本は、「その浅丘って、浅丘優雅?」と聞いてきた。なんだ、知ってる人かと思った綾瀬は、
「そうやけど、知り合い?友達?」と何気なく聞いた。

すると綾瀬の想像していたそれとは全く違う返答が返ってきたのだ。

「んとね、うちのお姉ちゃんの同級生」

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