松姫様からの贈り物
私にはこの時間が少し窮屈だったりもする。
女の子達から感じる痛い視線。
だけど湊くんに心配もかけたくないから湊くんといる時は笑う様にしている。
頭ではわかっていても女の子達の囁きはどうしても聞こえてしまって。
やっぱりイヤだな···
あまり声を聞きたくなくてギュッと目を瞑ると──
「結愛、大丈夫か?」
「···っ、」
湊くんが形の整った細い眉毛を八の字にして心配そうに私の顔を覗いてきた。
また···心配させちゃった···
心の中でため息をつきながらも湊くんには笑顔を返し、誤魔化した。
「ううん大丈夫。ごめんね、心配させちゃって···」