松姫様からの贈り物
「結愛ちゃん、お参りでもしたいの?」
うーん···そんなつもりじゃなかったんだけどな···まぁいっか。
「うん···お参りしてこうかな···」
せめて柏木君が彼女さんと幸せになれるようにお祈りしよう···
神社の鳥居を男の子達とくぐって参拝所まで来ると手を合わせた。
その後は途中まで男の子達と帰った。
『家まで送ろうか?』って聞いてくれてまた男の子達言い争ってたみたいだけど『大丈夫』と遠慮させてもらった。
本当は今にも泣き出しそうで、こんなかっこ悪い姿誰にも見せたくなかったから。
太陽が紅く輝いて空もオレンジに染まりかけていた頃。