松姫様からの贈り物
私は家に向かって1人ドボドボと歩いていた。
今日はなんて日だろう…
まさか柏木くんと彼女さんが一緒にいるところ見ちゃうなんて。
ほんと…ついてないなぁ。
その場面を思い出すだけでまた涙が出そう…
もうすぐ家につく──そう思ってた時、近くの草むらに1枚の紙切れが落ちているのが目に入った。
ん……?なんだろ、これ?
その紙切れを拾いあげると筆で1文字2文字が書かれた物だった。
「松……?」
よく見ると古い紙みたいに薄く茶色くなってしまっている。
これ…交番に届けた方がいいよね。
明日学校帰りに交番に寄ろうと思い手に持ってるスクールバックのポケットにしまった。