松姫様からの贈り物


恐る恐る聞くとありえないような返答が帰ってきた。


「…?1572年ですが、」


……!やっぱり………っ、


疑いたくなかった疑問が確信に変わった。


私──タイムスリップしてきちゃった…!


どうしよう、どうしよう、どうしよう…!


どうやって家に帰ればいいの……!?


どうしたらいいのかわからず悶々としてると松さんが声をかけてくれた。


「……結愛さん、あなたは一体どこからきたの?」


あ……私を見つめる松さんの瞳はまっすぐだ。


ごまかしてもバレそうな気がする。


「私は──未来の東京から来ました」


それから私は松さんの名前が書かれた紙を見つけた事、その紙が光ってからこの世界に来てしまったことを話した。
< 28 / 110 >

この作品をシェア

pagetop