松姫様からの贈り物
今日の気分で髪型を決める事が多いため、今日みたいに雑なアレンジになってしまう事もしばしば。
私は毛束を3つに分けて編みながら近くの少量の髪をすくって編み込んでいく。
「···よし、できた」
洗面台の鏡を見て自信ありげに頷く。
洗面所を出るとお母さんが私と自分が使った食器を洗っている所だった。
「よっ、結愛」
ん?この声は···
声がした方を振り返ると──
私の幼なじみ、"藤原湊くん"が爽やかスマイルを向けていた。
「おはよう、湊くん」
湊くんの笑顔に私も笑い返す。
「さぁ、いつまでも湊くん待たせてないで、早く学校行きなさい」