松姫様からの贈り物
ん?と振り返って小さく笑った柏木くん。
い、言うなら今……!
「っ……ありがとう、柏木くん…!」
自分が出し切れる精一杯の笑顔でありがとうを伝えた。
変な顔してないかな?笑えてるかな?
何言われるかな、とドキドキと心配で心がぐちゃぐちゃで怖くなってぎゅっと目を瞑った時、いいえ。と柔らかな声が聞こえた。
思わず顔をあげると柏木くんはふわっと笑ていた。
「次は気をつけなよ」
私にそう声をかけて席に戻っていった柏木くん。
私……ありがとうって言えた………
柏木くんも笑ってくれた。