こんな私でも幸せになれた話
いつだって、人の目を気にしていた。
小学校の頃から中学に上がるまで、優等生として生きてきた。
普通より少し上を目指して、誰から見てもあの子はいい子だと言ってもらえるような、そんな自分であろうと努力した。
小さい頃の私は周りの子より大人びていた。
人に褒められることが好きだったし、勉強もできる方だった。
なにが正しくてなにが間違っているのか、自分なりの正義が小さいなりにあって、それをすれば先生から褒められる。
そんな浅はかな考えで行動することだってよくあった。
そのせいか、怒られることに慣れていなかった。
怒られることは、私にとっては最大の恐怖であり、なんとしても避けたいことだった。
けれど、怒られずに生きることなど不可能なのである。