曇天の光
床に転がされていたのは、半兵衛だった。体を縛られ、ひどい怪我を負っている。意識もないようで、ぐったりしていた。

「このコソ泥は我々の秘密をこんなにも入手し、それを外部に漏らそうとした」

天海の指差す長テーブルには、大量の不正の証拠が載せられた紙の束が置かれている。天海と道三は苛立ちを見せていた。

「一体こんなことをして楽しいのか、犯罪者の気持ちは理解できませんなあ」

道三がそう言いながら拳銃を出す。政宗は慌てて「待ってください!」と止めた。

「……射殺するおつもりですか?」

「当たり前だ。我々の秘密を知ったからには、生かしてはおけん。大丈夫だ。こんなコソ泥一人が死んだところで、我々の仕業とは誰も疑わまい」

「……それは、どうかな?」

政宗ではなく、半兵衛がゆっくりと目を開け言う。その目は強い意志が燃えていて、政宗の心を動かした。

「もうすぐ全てが終わるよ。君たちはバッドエンドを迎えるんだ。……最後に、何か言い残したことはある?」
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