君の嘘に花束を


本当なら今頃遊園地にワクワクしながら車に揺られていたはずなのに。


何が悲しくて自ら足をバタつかせブランコに揺られていなければならないのか。





『なんで私ばっかり!』

『そんなふうに言うなら出て行け!』



今朝の母親の叫び声と父親の怒鳴り声。

それから割れる皿の音を思い出してキュッと目を瞑った。



溢れそうになる涙を必死にこぼすまいと我慢する。

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