君の嘘に花束を



男の子は靴を片手にこちらを向いて、



「君の?」



と呟いた。



急に話しかけられた上に小さな声だったため、思わずキョトンとしてしまう。



応えない私を見て、男の子はまっすぐ私の元へ来た。


そしてもう一度呟く。




「君の?」




鈴のような可愛らしい声だった。





「え、あっうん」




私は慌てて頷く。


< 7 / 18 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop