バレンタインの嫉妬
放課後、空き教室に摩耶を呼んだ後、僕は自分の気持ちを落ち着かせるために、摩耶を抱き締めた。
摩耶は、すごく慌てた様子で、僕にいろいろ話しかけてきた。
しばらくして、僕は本題に入るために、摩耶と離れた。
「さっきの後輩くんとはどういう関係?」
「ただの部活の後輩だよ。」
摩耶は、何か隠しているような表情をしていた。
「じゃあ、なんでチョコレートをあげてたの?」
「義理チョコだよ。」
摩耶は、こう言っていたけど絶対に嘘だ!!何かあるに決まってる!!
僕は、黒い感情があふれてきて、気づくと摩耶にひどい言葉をたくさん言った。
摩耶の顔は、今まで見たことないぐらいの悲しい顔をしていた。そして、摩耶は、泣きながら怒った。
摩耶の言っていることを聞いて、僕は、すごく後悔したと同時に、今まで感じていた感情の正体がわかった。
その正体は………
嫉妬だ。僕は嫉妬をしてたんだ。
僕はそう思うと、謝りたくて、愛しい摩耶に触れたくて、泣きながら摩耶に謝った。そして、僕が思っていたことを正直に話した。
すると、摩耶は顔を真っ赤にして照れていた。
えっ、待って?照れてる顔も、すごく可愛いんだけど!!なに!この可愛い生き物。本当誰にも見せたくないし、今すぐ僕の家に連れて帰りたいけど!!
でも、すこしだけ意地悪しようっと!
僕は、少し摩耶をからかうことにした。
「ねぇねぇ摩耶。僕、まだ少し怒ってるよ。」
「ごめん。許して?佐藤くん。何でもするから。」
摩耶は焦った様子で言った。
そういえば、僕は、付き合ってから一度も名前で呼んでもらったことないな。そうだ!これを機に呼んでもらおう!!
「じゃあ、僕のこと “ 佐藤くん ”じゃなくて下の名前で呼んで?」
僕がそう言った後、摩耶は、何か決心した顔をして顔を真っ赤にしながら言った。
「ま、ま、ま、政宗くんっ!!」
・・・
ヤバい!これはヤバい!可愛すぎる!!なんなのこの子!?僕を殺す気?マジで、破壊力ヤバすぎ!!
どうしよう?摩耶に触れたくて仕方ない。
ご褒美という名の僕の願いを叶えることにした。
「よくできました。」
僕は、そういうと、摩耶に初めてキスをした。
初めてのキスは、どのお菓子よりも甘く、とても幸せな気持ちなれる素晴らしいものだった。