お前以外、考えられない。
週の何回かは蛍が練習に付き合ってくれる。
女の私が蛍の練習相手になれているか不安だが、
以前そのことを伝えると、
『いやお前、そこら辺の男よりもつえーよ、ふつーにめっちゃ練習になるし』と真顔で返されてしまった。
中学の時にこの道場に入ったのだが、そこから毎日練習したおかげか大抵の人には勝てるようになった。
まあ、でも蛍にはかなわない。やはりすごく強い。だから練習相手になってもらえるのは非常に有難い。
もっと、強くなりたい。いや____もっと強くならないといけない。
蛍が練習相手になってくれた日には、すごく集中して打ち込める。
だから今日も時が過ぎるのがあっという間で気づいたら8時を回っていた。