お前以外、考えられない。


私も蛍と同じ方向に視線を向けると、とある見慣れた姿が見えて思わず、え.........、と声を漏らす。


「蛍くんも千夏も練習お疲れ様」



______アオだ。


制服姿のままスマホ片手にガードレールに寄りかかっているアオ。


「千夏、連絡したのにいっこも見ないから。今日バイト早く終わったから一緒に帰れないかなと思って連絡したんだけど...」

「え?」


慌ててリュックの中からスマホを取り出し電源ボタンを押すと、ロック画面に確かに数件の新着メッセージが届いている。


「ごめん!気づかなかった!!」


マナーモードにしてたのを解除するのを忘れていたらしい。


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