。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅵ《シリーズ最新巻♪》・*・。。*・。
今更ながら、夢…?かどうかも分からねぇけど、
「ぃ゛や゛ぁぁああああ!!」
と叫び声を挙げて、ごしごしと乱暴に口元を拭っていると
「お嬢!どうされやした!?どっか痛むんですかい」
と、これまたマサがくわっと目を開いてあたしに勢い込んでくる。
てか、お前ホント怖いから、その顔何とかしろ。
ん……?でもマサは何でここに居るんだ?
「おめぇ会計は?」と聞くと
「まだ順番待ちですが、お嬢が電話したきり帰ってこなくて心配になったんです。
そしたらお嬢がこの場所で倒れてて」
「そうなの?何か悪りぃな、心配かけちまって」
しかし、倒れてた……?
まぁ階段から落下したのなら倒れてても不思議じゃないが、でもさっきも気になったけどあたしはどこも怪我をしていないし、痛いところなんてない。
唯一、痛い(?)と言えば首元だな。
それこそ病院に担ぎ込まれる程の痛さじゃないが、小さな針でチクっと刺した後って感じ。
あたしはその首らへんを手で撫でさすっていると
「そいやさ、おめぇここでタイガの野郎見なかったか?」あたしが再び聞くと
「タイガ……?って誰です、そいつぁ」
そっか、こいつタイガと顔合わせてないもんな。タイガの顔知ってるのは龍崎組で、ユズぐれぇなもんか。ありゃ確か……キョウスケが風邪で寝込んでるときにアイツが見舞いに来たんだっけ?そんとき居た留守番がユズだった。(。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅱ・*・。。*・。参照)
「身長が180㎝弱、やせ形で、(黙ってりゃ)結構イケメンな…」
とあたしは身振り手振りで説明をすると、マサは益々眉間に皺を寄せて首を捻った。
どうやら考えてるようだ。
てかその顔で悩むな。