。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅵ《シリーズ最新巻♪》・*・。。*・。
その後は叔父貴が手慣れた様子で、食いたいもんを注文してくれて…
「てか慣れてんね。こうゆうとこよく来たりする?」
そう言えばあたしは叔父貴の普段の食生活を知らなかった。
龍崎組に居るときは一緒に食卓囲んで一緒のもん食ってたけど。
「昔はたまに来たな。学生んときだけど」
「へー、あの大学生たちみたいに?」とあたしは近くに座った大学生であろう男女の群れを指さし。男女の比率が一緒だったし、妙にぎこちないその雰囲気は合コンみたいだ。
「まぁそうだな」と叔父貴は気のない返事でビールを飲む。
「ご、合コンとか行ったりしたの?」と目を上げて聞くと、叔父貴はちょっとむせた。
口元を乱暴にぬぐい
「そりゃまぁ」と言葉を濁す。
「そっかー、叔父貴が参加だったら女子たち総なめだったろ~」
それこそ叔父貴を取り合って血を見そうだ。
そいやぁ千里のおっちゃんと千里のおばちゃんの出会いも確か合コンだった気が……
でも千里のおばちゃん可愛くて明るいのに、どうしてあんな極悪顔のおやっさんなんかと……
まぁ人間、顔だけじゃないしな。と思いたいけど、合コンだったら最初は見た目で判断するよな。叔父貴は千里のおっちゃんと違って、超絶!美しいからな…
「俺ぁあんまモテねぇよ」と叔父貴は苦笑い。
「えー?嘘~」
「ホントのことだ?最初は結構いい感じなのに、喋ってるうちに何となく引かれる。
タチバナに言わせりゃ、『お前態度もでかいし、知らない女が見たら怖い』とか」
ま、まぁ当たってるだけに何も言い返せない。美しい反面、かなり凶暴で凶悪だ。
「だけどな!俺の顔つきもそうだが、あいつだって意味不明野郎だ!」
ガンっ!
叔父貴はジョッキをテーブルに叩き付けて、隣に座ったサラリーマンたちが再びビクぅ!!
叔父貴……怖ぇよ。
「せ……席替えてもらうか?」と隣のサラリーマンたちはひそひそ。
ああ!ふつーにしたいのに、どうもあたしたちは「ふつー」にできないみたいだ(泣)
てか
「た……タチバナとも来たことあるの?」と聞くと
「ま、二三回は?」と叔父貴は気にした様子はなく再びビールに口をつけ
やっぱり叔父貴とタチバナは同窓だったか……と改めて確信。