。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅵ《シリーズ最新巻♪》・*・。。*・。



朔羅は部屋に居るだろうと思ってノックしたが、中から返事がない。


「風呂にでも入ってるのかも」と響輔が言い


「さっき確認した。“使用中”になってなかったから、ここに居る筈」


もう一度ノックをするも、中から応答はない。


こりゃ、まだ怒ってんな……


仕方ない……


「秘儀!さぁ~くぅ~らぁ~さ~~~ん♪


遊びましょ~♪」


と呼びかけると


「何なんですか、その呼びかけは。しかも秘儀ってショボっ」と響輔は呆れ顔。


しかし響輔の意に反して


「だから、その呼び方やめろって言ってんだるぉう!!」


扉がバンっ!と開く前に響輔の背をずいと押すと


「キョウスケ……ごめん、戒かと思ったから…」と朔羅は響輔の前でしおらしくしている。


響輔を楯にひょっと顔を出し


「……遊びましょ…」無理やり浮かべた笑顔で小声で言うと


「はぁ」朔羅は分かりやすくため息。色々諦めたのか


「入んな」と部屋の中を目配せ。


朔羅の部屋はいつも通り、ピンクのふわふわ、フリフリとぬいぐるみが多くて部屋中に心地良い朔羅の香りが充満している。


昨日嗅いだばかりなのに、随分久しぶりな感じだ。


あの強烈とも言えるオピウムの香りを嗅いだ後だから、尚更癒される。


だけど


「で?何しにきやがった」と朔羅は腕を組み不機嫌オーラ駄々漏れ。


響輔のヤツ、仲直りしろって言ったけど、こんな朔羅にどーやって仲直りを持ちだしゃいいんだよ!!



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