。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅵ《シリーズ最新巻♪》・*・。。*・。



朔羅は「苦い…」と顔をしかめながらも、何とかアイスココアを飲みほした。きっと俺たちが作ったから最後まで飲まなきゃ失礼だと思ってるに違いないが。義??流石ヤクザだぜ。


解毒剤がどれぐらいの時間で効果が現れるのか分からなかったから、少し様子を見るつもりでいた。


時間稼ぎなのだろう響輔が


「あ、このうさぎ、新入りですか?」


と俺が買ったミラビ?を手にして


「そう♪可愛いだろ~?戒が買ってくれたんだ♪


『はじめまして、ミラビだよ』」


と朔羅は楽しそうに腹話術。とりあえずは部屋を追い出されないようで良かったが


「はじめまして、響輔です。俺のことは響ちゃんと呼んでください」


響輔が真面目に付き合ってて、その後は響輔と二人でにんぎょうごっこをしていたが


十五分ぐらい経ったところで、俺はラグの上に転がっている雑誌を指さし。


「雑誌?読んでたんか?」


カラフルな色使いで表紙には『Fresh GIRLS』と書いてあった。


「あ、うん。エリナが今月号のフレガに載ってるリップが欲しいって言っててさー、気になったから買ってみた」


と朔羅が、にこにこ説明をくれたが、正直雑誌のこたぁどうでもいい。


「見せて?」と言うと「いや、女の子雑誌だよ?」と朔羅は不思議そうに目をぱちぱち。


俺がそれ以上の朔羅の返答を待つ前に、身を乗り出し朔羅をまたぐような格好で床に手をつき、その雑誌を手繰り寄せようとして、




唇にそっとキス。





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