。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅵ《シリーズ最新巻♪》・*・。。*・。
「狙い?そうですね、強力な後ろ楯が欲しい……と言いたいところだけど、本当の所は保険ね。玄武は玄蛇を抹殺したと思っているだろうけれど、生き残りが居ると言うことを知ると
私の身が危ない」
キリは白いのど元を手刀を横に振る。
「狙われる理由が、玄武ってところか?スネークではなく」
「スネークは兄です。私はその妹」
妹―――…?
「なるほど、どのみち青龍の中枢に居れば安全、と言うことか」俺が面白そうに口の端を曲げると
「そうですわ。だって、この歳で……恥ずかしながら、私まだ10人程しかお付き合いした男性が居ないのに、勿体ないと思いません?
私はまだまだ遊び…こほん、恋をしたいのです」
キリの返答に、笑えてきた。
面白い。
思わず声をあげて笑うと
「お前、11人目になれば?」と鴇田を目配せすると、鴇田は心底迷惑そうに顏を歪めた。
「妙に度胸があるな。女一人で、ここがどうゆう所か分かってるのか」と鴇田がドスを含ませて聞き、
だがキリはそんな不機嫌鴇田の迫力にも怯むことなく
「分かっています。分かっているからこそ、来たのです」
キリは鴇田の顎のラインをその細い指先でそっと撫で、鴇田はしかめっ面でその手から逃れた。
「ははっ!面白い!
鴇田、この女に決めた」
と俺が言うと
「はぁ?…いえ、申し訳ございません。会長、もう少し考え直されては?」
「考え直すもくそも、今日一日面接をやってまともに会話が出来た人間がいたか?」
俺が聞くと、鴇田は深くため息をつき、結局の所俺が強引にキリを秘書に据え置いたのだ。