。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅵ《シリーズ最新巻♪》・*・。。*・。
当然、あたしの隣にどっちが座るかで、またも一揉めして
「どっちだって良いだるぅおが!喧嘩してんじゃねぇ!」
バン!
あたしは座席を叩き、怒鳴り声をあげると
「「あ、はい……」」
と戒と千里が大人しくなった。
ふぅ、やれやれだぜ。
って!これじゃいつもと変わんないじゃん!
通路を挟んだ向こう側のシートで、リコとエリナそれからキモ金髪も目を丸めている。
慌てて窓際の席に腰を下ろすと、すかさず戒が横に座ってきて
「てめ!この野郎!何ちゃっかり朔羅の隣座ってんだよ!」と千里が目を吊り上げ
「うっせ。早い者勝ちだ」
と、戒はあかんべ。
面倒くさいな、もー。
最初は色々揉めたが、列車が出発すると意外と和気藹々ムードになった。
あたしは戒と席を替わってもらって通路側に移動して、向こう側に座ったリコとエリナとお菓子の交換。
「あ、これ期間限定のチョコ~♪食べたかったんだよね~」とリコの手が伸びてきて
「あたしも持ってきたよ、ポッキー」と言ってエリナがポッキーの箱を取り出し
「列車の旅って言やぁあれだよな?ビール。飲みたくね?進藤」と戒が窓に腕を乗せていて
「そう言うと思って俺持ってきました!」とキモ金髪が鞄からビールの缶を取り出す。キモ金髪…用意がいいな。
「お、気が利くじゃん」
戒がキモ金髪からビールを受け取り、てか昼間っからビールかよ。おっさんくさいなおめぇら。と突っ込んでいたが、そのやり取りも何だか楽しかった
が…
ここで若干一名、楽しめてないヤツが。