。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅵ《シリーズ最新巻♪》・*・。。*・。
「ねぇ、響輔と虎間 戒って幼馴染なんでしょ?
あんたがあたしんところに居ると、あいつ目の色変えるぐらい怒って、同時にあんたのこと心配してたし、
幼馴染ってそうゆうもん?」
気になってたことを聞くと
「比べたことあらへんから分からへん」と響輔はそっけなく言い、だけど
「一結は?居らんかったん?幼馴染言うひとは」と聞いてくれて
「あたしは…居なかったなー。幼稚園や小学校では何かと浮いてたし、中学に入るとサイアク。
誰々が好きだった男の子を、あたしを好きだって言う理由だけで総スカン。
クラスの女子全員から無視されてたわ」
思わず本当のことを言ってしまうと
「女子は怖いなぁ」と響輔が苦笑。
「でも、一結はそうされとってもあんま気にならんかったとちゃう?」
とすぐにまた言葉が返ってきて
ときどき…
響輔はあたしより、あたしのことを知ってる―――そんな風に思えた。
「……そうね、あたしはママが居れば……
それだけで良かった。
あ、あと宮田のおばちゃん」
「誰やねん、宮田のおばちゃん」響輔がちょっと声をあげて笑い、
※宮田のおばちゃんと言うのは八百屋さんです♪(。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅳ・*・。。*・。参照)
「大人しくしてたら飴ちゃんくれるかもよ?」と意地悪く笑ってやると
「大人しぃ留守番しとったら、戒さんのお母さんがお菓子くれてん。
俺、そのときやられた」
「は?」
意味が分からず目をまばたいていると
「俺の初恋、戒さんのお母さん」
な……
「にそれ!超面白いんですけど!」あたしは声をあげて笑った。
「あれは俺がまだ五歳のときやった―――鈴音姐さんが留守番してる俺にお菓子くれてん、そんとき恋に堕ちそうになった」
と、響輔は大真面目。
「年齢の壁もあるし、いきなり不倫とか俺面倒やったし…」
その歳で面倒とか言うなよ。そしてその歳で悟るなよ。
突っ込みどころはたくさんあったけど
「虎間 戒のママってことは、リアルに極妻なワケでしょ?そう考えたら響輔のママだって…」
「うち?うちはふつーやで。でも鈴音姐さんは今でも美人や。今でも時々道を逸れそうになる」響輔はキッパリ。
あそー。
てことは響輔は年上好き??
そう言えば響輔が高校生のとき、大学生の彼女と半同棲してたっぽいし。
最初、あたしと同い年って知ったとき凄く驚いてたし……
う゛~~ん…
それは喜ぶとこ??