。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅵ《シリーズ最新巻♪》・*・。。*・。
イチ以外のメンバーが揃ったところで、戒は手のひらを空中に彷徨わせ
「待て……これはハプニングで…」
と言ったが
「何がハプニングだ!お前リコに何をした!」
思わず戒に飛びかかり、こいつの肩を掴むと
「だから誤解だってば!」と戒が慌てる。
「……朔羅…?朔羅は一階から…?」
と、ここになってようやくリコが少し平常心を取り戻したのか、あたしを見てきて
「おうよ…てかリコ…戒に何かされたのか?」と聞くと
リコはブンブン顏を横に振って
「そう言うことだ?俺は鍵をかけ忘れてて、間違って川上がバスルームを開けた」
へ!?
じゃぁ何であんな悲鳴…
「…俺は素っ裸だったから…正面から俺を見て川上はどうやら腰を抜かしたようだ…」
素っ裸…!真正面!!
それはキツ過ぎる!
「お嬢…それより何かお召しになってください」と響輔が顏を逸らしながら言ってきて
「一ノ瀬くんもダメだよ」と言ってエリナが真っ赤になった千里の手を引く。
二人の言葉でようやく自分も殆ど裸な状態だったことに気づいて
んぎゃぁ!
と思ってる傍から、
ハラリ…
巻きつけたバスタオルが解ける感触がして
「おっとぉ!」
と、あたしを素早く抱きしめた戒はあたしのバスタオルを引きあげてくれて
間一髪だったが
「えぇ感触~♪」
戒のお風呂出たての生肌とか、密着しているあたしの体とか…
「んぎゃぁああああ!!」
ドガッ!
今度はあたしの蹴りが戒の腹に埋まり
「いってぇええ!」
戒の叫び声が別荘内に響いた。