。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅵ《シリーズ最新巻♪》・*・。。*・。
気持ちを確かめ合うと、後はもう……止まらない。
あたしがちょっと背伸びをして響輔に口づけすると、響輔がそれに応えてあたしを再びちょっと強く抱き寄せる。
少し乱暴に抱き寄せられ、押し付けるように重ねた唇。
甘く、激しく―――とろけるようなキスの雨の中、ふらりとあたしの脚が傾き
ガシャンっ
近くで何かが壊れる音が聞こえた。その何か…は確認する余裕もない。あたしは響輔のキスでチェストにぶつかり、そこに乗っていた何かが床に落ちたのだろう。
あたしは響輔を乱暴に突き放し、よろける響輔に隙を与えないよう、再びキス。今度は響輔が後ろに下がった。
数歩歩けば家具があるこの部屋で、響輔の背がドレッサーにぶつかり、そこにあったいくつかのアメニティが転がる音が聞こえたけど、響輔もそれに構わずあたしの頭を引き寄せ、あたしに再度口づけ。
再び勢いを付けて響輔があたしを押し、けれどあたしが何かにぶつかって怪我をしないよう、しっかりと抱き寄せられ…
どちらかを押したり引いたりのキス。
貪るような……飢えた獣ようにお互い激しく口づけを交わし、息継ぎをするのさえもったいないように思われ…
急かすように響輔の手があたしの背中を撫でまわし、キスの合間あたしは着ていたTシャツを自ら脱いだ。次いで響輔が自分のTシャツを脱ぎ捨てようとしたが、それをあたしが手伝うように響輔のお腹や背中、腕を撫で
再び激しいキス。
ちょっと見えた…響輔の背後にあった鏡に映しだされた響輔の背中が…
鷹の紋が。
まるで鷹そのものように獰猛で攻撃的なキスの雨、でもどこか優しさを滲ませていて…
お互い、セックスに対しては『退く』ことはないのか、まるでどちらかが押し倒すと言う時を狙ってるみたいだった。
『もし“その場”がきたらどちらが“上”になるかでまた喧嘩になりそうじゃないかい?』
こんなときに……
玄蛇の言葉を思い出す。(※。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅲ・*・。。*・。参照)