。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅵ《シリーズ最新巻♪》・*・。。*・。
乱入!?
☆乱入!?☆
>>>一時間前
「―――で?お前は何でイチの父親が鴇田だって知ったんだ?」
あたしは戒の使っているお部屋の真ん中で、デン!と仁王立ちになって腕を組んで戒を睨み下ろすと、ベッドに正座している戒は苦笑いであたしを見上げてる。
「何でって……ちょっと成り行きで…?」
「だから成り行きって何でぃ!」
またあたしは仲間はずれか!!
あたしが戒の胸倉を掴むと、戒はあっさり降参。
――――
――
「はぁ!?“あの”イチが自殺未遂!!?」
しかも退院したのは昨日だと言う。
ぜんぜっん、そんな風には見えなかったけど。
「飲んだのが睡眠薬だったしドクターの処置が早かったからな、大事には至らなかったらしい。
ほら…MIRACLEランドの帰りに御園行ったとき、ドクター鴇田がいなかったろ?
女狐にかかりっきりだったらしい」
「……そうゆうことか…」
事実を知って、戒を責めたことに申し訳なさを感じた。
「……何か…色々ごめん…知らなかったとは言え」
色々不謹慎だった。
と言う意味を含めて、あたしは戒の横に腰を下した。
「いや……俺も最近知ったばっかだし、響輔も絶対隠し通すって感じじゃなかったから」
「そか…」
小さく呟くと、戒の手がそっとあたしの髪に触れた。
顔を上げると
「髪……まだ濡れてる。ちゃんと乾かさないと風邪ひくぞ?」と戒は苦笑をしていて
「そ、そうだな!ドライヤーしてくる!」
何だか自分が怒ってたことが急にいけなかったことだと思い、恥ずかしさを隠すため勢いよく立ち上がると、戒の手があたしの手を掴み、あたしはベッドに逆戻り。
「ドライヤーこの部屋にもある」
そう言って戒はドレッサーの引き出しを開けた。
シンプルで直線的なドレッサーは白色をしていて一見してそっけなく思われるデザインも、スタイリッシュな部屋の雰囲気の中、浮くことはなく、きちんと風景に収まっていた。
よく見たらあたしたち女子チームのお部屋と同じ家具と調度品が同じ位置に配置されていた。