。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅵ《シリーズ最新巻♪》・*・。。*・。
ホントはきっと……いくらキモ金髪と付き合うことになっても、キョウスケとイチカップルを見てると辛いだろうに。
あんたこそ出来た人間だよ、リコ。
と、しみじみ思って頷いていると
「でもさー、付き合ってること何だか響輔さんに言い出せなくって」リコは両手を後ろに投げ出し天井を眺める。
「言う必要ある?」とエリナがすかさず聞いて
「んー……まぁ…」とリコの返事は歯切れが悪い。「何て言うかキマヅイって言うの…?雰囲気とかで分かっちゃうだろうけど…でも、それだったら尚更自分の口から言った方がいいかなって…」
リコ…律儀なヤツだなぁ。
「でも、何て切り出せばいいのか分かんない」リコは可愛らしく顔を覆う。「それに、響輔さんにフられてすぐ進藤先輩と付き合うって知ったら響輔さん幻滅しちゃうかも…」
「そんなことはない」とあたしはキッパリと言い切った。
「……何となく…分かるんだけど、響輔さんの中であたしはキレイなイメージでいたいって言うか…まだ気持ちが残ってるとかそうゆうんじゃなくて…
あー…!あたし卑怯なの!いい子に見られたいって」
そんなの…
あたしが心の中で唱えた言葉を
「そんなの当たり前じゃん。誰だってそうだよ。リコが特別ってワケじゃないし」
とエリナがキッパリと言い切った。
「そうそう!卑怯なんて言うなよ!」あたしも勢い込むと、あたしたち二人の勢いに押されたのかリコが若干腰を引いた。
「そもそもキョウスケはそんなことあれこれ言わねぇよ」
あっちだってヨロシクやってんだし。
……とは流石に言えねぇ。