。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅵ《シリーズ最新巻♪》・*・。。*・。
「そう…だよね。折りを見てちゃんとあたしの口から喋る!ちゃんと説明する」
リコは胸の前で拳を握り、意気込んでいて、その反対にこの話題が飽きたのか
「で?付き合うことになってどうするの?」とエリナがまたもせっかちに言い…てかエリナ…恋愛になると、すっげぇ短気(?)だな。
「ど、どうするって……?」リコが赤くなった顔を鎮めるようにチューハイを一口。
「旅行は明日まる一日残ってるでしょ?二人きりになるチャンス、あたしたち作るよ」
とエリナはあたしを指さして応援モード。
そ、それは!キョウスケとイチがしてたみたいなことになるってこと!?
と目をまばたいていると
「ちゃ、チャンスとかっ!」リコはまたも顔を赤らめて掌をこっちに向け、小さく俯く。
「付き合うのも急だったし、その先も急だと……心がついていかないって言うか…
ほら、あたしちょっと思いこみ激しいところがあるから…
先輩の迷惑になるのが嫌だな、って」
思い込みが激しいところは否めない。
だが、キモ金髪の迷惑になるなんてことはない!あいつがリコに迷惑を掛けるってのは考えられるけどな。
「えー、迷惑とか考えると損だよ?」とエリナがちょっと難しい顔を作って言って「そう思わない?サクラ」とあたしに話を振ってきた。
あたしは同意する意味で大きく頭を縦に振り
「そぅそう、まぁアイツが他の女に取られる程、いい男じゃないがな、
何て言うか、盛り上がってるときにいっちょかましとくのも…」
と腕を組んで唸っていると
「いっちょかましとく!?」リコがびっくりしたように目を開き
「サクラ~もっと良い言い方ないの?」とエリナが苦笑い。
「でも…何か意外だよな…付き合うことになったのに、あいつそれらしく手を出してこねぇみたいだし」
あたしは本気でアイツに犯されそうになったけどな。(。・*・。。*・Cherry Blossom ・*・。。*・。参照)あん時は、もちろん100倍返しで戒と…あとキョウスケと三人でボッコボコにしてやったが。
あの過去があるから、リコを泣かせたらあたしにまたボコられるとでも思ってるのだろうか。