。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅵ《シリーズ最新巻♪》・*・。。*・。
Day.3

普段通り!?


☆ 普段通り!? ☆


ガールズナイトは夜中の3時まで続いて、あたしたちはお菓子を食べながらジュースを飲みながら楽しく過ごした。


3時半になって、それぞれ歯を磨いてベッドに入り……いくらダブルベッドだからって女子三人はキツい…と思ったけど意外にいける。


リコもエリナも細くて華奢だからな。


二人はベッドに入るとすぐ眠りに入ったようで、すぐに寝息が聞こえてきたが、あたしは何故だか目がパッチリ。二人の可愛過ぎる寝顔に挟まれてか、そもそも女子と一緒に寝るのが初めてだからか


眠れない…


今日……てか日付が変わったから昨日??あんだけハードだったから疲れてると思いきや…


30分は何とか目を閉じて眠ろうとしたものの、それでも寝つけなくて、


あたしはキッチンに行ってホットミルクでも飲もうと決意。


廊下は当然のことながら、しんと鎮まりかえっていて……まぁ考えたらこの時間だし、さすがにみんな寝てるよな。


音を立てずにそぉっと足音を殺してリビングに向かうと、ふと気配を感じた。


ほんの少しだけ不穏な殺気みたいなものを感じて、あたしは身構えた。


廊下の角に黒い人影が写り込み、そこから出てくる影に向かってあたしは脚を振りあげた。


膝を曲げてのキックで相手のみぞおちを狙ったが、相手は寸ででその脚を阻止してあたしの膝を力強く掴む。




「待て!俺や俺!」




低い声が聞こえて、あたしの目の前にパジャマ姿の戒が焦ったような…驚いたような、困惑しているような複雑な表情で立っていて


「か、戒!ごめんっ!」咄嗟に謝った。


「俺じゃなかったらマジで大怪我だったぜ。お前のキックは相当な威力だからな」戒は苦笑いを浮かべながらそっとあたしの脚を床に下ろす。


何であたし―――間違えた…?今まで戒の気配はどんな状況でも分かってた筈なのに。


「ホントごめん……賊と間違えた…」


素直に謝ると、


「ええって、気にすんなよ。てか賊でももっとソフトに対応しろよ。相手、マジで死ぬぞ」と尚も微苦笑を浮かべているが


「それより何でこんな時間に?」とすぐ話題を変えてきて


「眠れないから……ホットミルクでも飲もうかと、お前は?」


賊と戒を間違えたのが恥ずかしくて思わずぶっきらぼうに答えると


「俺も、眠れなくて」と戒はちょっと恥ずかしそうに笑った。



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