。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅵ《シリーズ最新巻♪》・*・。。*・。
て言うかリコのことを友達と認めてるのなら、千里とも仲良くしてほしい。
戒と千里、顏を合わせると険悪なムード駄々漏れになるからな。
まぁ一方的に千里が喚いているだけな気がするが。
「て言うかさー、千里も早く彼女作ればいいのに」
あたしは脚を投げ出し、遠くを見た。
そしたら変なヤキモチ妬かれなくて済む。
「そんな簡単に出来るもんでもないだろ?」
戒はごろりと横になり、片っぽの手に顔を置いて、けだるそうに半目であたしを見る。
「ま、まぁそうだよな!そんな簡単に出来るもんならとっくにそうしてたよな!」
「違くて。
あいつ、お前基準でものを見てるから
お前以上にイイ女が居ないってのが正しいんだろ」
あ、あたし以上に…
い!イイ女!!!?
ぎゃぁ!
戒はさらっと言ったけれど、「くっ!女殺しだな!」と内心でギリギリと歯軋り。
あたしはどうも可愛くなれないから、素直に喜んだり笑ったりできるリコやエリナが羨ましい。
今もさ…夜、部屋に二人きりって言う状況なのに、イマイチ色気のある話ができない。
せめてもう少し色気のある寝間着にすれば良かったかな…フリルとかいっぱいついてるベビードール的な??
こんなんじゃいつもと変わらないよ。
でもでも変に気張っても、浮く気がするし。
リコとエリナも普段使ってるのを持ってきた感じだし、やっぱ普段通りで良かった……のか??
「普段通りで良いって。
普段通り……お前は
可愛い」
戒の手が伸びてきて、あたしの首の後ろに回ると予想もしてなかったタイミングで引き寄せられて、
ぼふっ!と音を立てて布団の上に倒される。
予期せぬ出来事で急速に顔が近づいたことにちょっとびっくりした。
戒が長い睫毛をそっと伏せる。
あたしたちは、自然にキスを交わした。