。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅵ《シリーズ最新巻♪》・*・。。*・。
(またまた)デンジャラス!?
☆ (またまた)デンジャラス!? ☆
Pi
Pipipipi…
目覚ましのアラーム音が鳴って
「んー…」あたしは不機嫌に布団から手を出して枕元に置いたケータイを取ろうとした……
…ところを、誰かが先に止めた。
「おはよ~」
と、戒の朝から爽やかさMAXの笑顔攻撃に…
朝日より、まっ!眩しっ!!
思わず手で目元を覆った。
……って、朝っぱらからあたしも炸裂だよな…
でも寝起きに戒の笑顔…寝顔もだけど、あたしのハートに刺激的だ。あたしは悪意のない戒のキラキラスマイルを避けるために布団をちょっとだけ持ち上げた。
「……戒?もう起きたの?」
見たところ戒は昨日の夜見たときと同じパジャマ姿だった。あたしの隣に居てくれたみたいで、でも布団の上に戒が読んでいたのであろう、文庫本が途中の所なのだろう開かれて置かれていた。
「一晩中起きてた」
戒はふわっと大きな欠伸をもらす。
「え!!一晩中!?何で!」
思わず、びっくりし過ぎて勢い込むと、戒はちょっとたじろいだように後ずさりして
「俺…一回寝ちまうと……よっぽどのことが無い限り起きないし…」
まぁ?それは分かるが。
寝起きも超絶!!悪いしな!
「でも流石に徹夜は辛いだろ…何で」
「だからさっき言ったろ?昨日テレビでこの近くの刑務所の服役囚が脱獄したとか言ってたし」
「あ……ああ…確かに言ってたけど…」
「万が一何かあったらマズいだろ?お前はもちろんだが、川上と新垣 エリナだって…ついでに女狐だって居るし」
女狐って…いい加減名前呼んであげろよ。
「そ、そうだけど……でもあたしは割と眠りが浅いし……浅いと言えばキョウスケだって…」
「バァカ。女を守りたいってのは男の本能なの」
戒にでこぴんされて、あたしは弾かれた場所をさすさす。