。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅵ《シリーズ最新巻♪》・*・。。*・。
カカカ…!
あたしの顔は鏡を見なくても分かる…絶対真っ赤だ。
こんなんで下に行ったらまた何か勘ぐられるし、それはそれでキョウスケ&イチが可哀想だし…
あーもぉ!あたしのバカっ!
何でいつもタイミング悪いとこに居合わせちゃうんだよ!
「朔羅?響輔起きてたか?」と階段から戒が上ってきて、
ぅわ!
何だよお前、さっきまでうとうとしてたくせに!
「あ、うん!起きてたみたい!あたし朝ごはんの準備まだ途中だし、テーブルセッティングもまだだからお前手伝って」
あたしは戒の腕を強引に引いて
「え?ちょっと…」と何か言いたげな戒を引っ張ってリビングまで無事たどり着くことができた。
はぁ……
嵐が来る予感はしてたけど、しょっぱなからその威力はかなり強い。
「響輔さん起きてた?」とリコが聞いてきて
「あ、うん!」といきなり先取攻撃を食らったあたしは、作り笑いを浮かべるのに必死。いくらリコとキモ金髪が付き合うことになったからって、つい最近まで片思いしてたキョウスケのそう言うのってやっぱ聞きたくない筈。
キモ金髪と千里はテーブルセッティングをして、エリナは鍋の中のスープをかき混ぜている最中。
戒はあたしの奇行にちょっと怪訝そうにしていたが、それ以上深く詮索はしてこず、ダイニングの椅子に腰掛けた。手伝う気はゼロだけどな。
そうこうしているうちに
「……おはようございます…」
控えめな挨拶でキョウスケが現れ、キョウスケとまともに目が合うと
ドッキンこ!!
イケナイことしたのは向こう…?なのに何故かあたしが後ろめたく思うのは何故?