。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅵ《シリーズ最新巻♪》・*・。。*・。


店員さんの顏がとたんに華やいで


「ございますよ。こちらのタイプなんていかがでしょう。ルビーは外側ではなく内側に入っていて傍目からはシンプルなリングそのものです」


と店員さんは土台が同じデザインのシルバー製の指輪を取り出す。


響輔はそれを素直に受け取り、自分の左手薬指にはめる。響輔の細い左手薬指に、シンプルな細いリングがはまって


「ふーん、まぁこれなら?」と言い


え……?と思う暇もなく突如としてあたしの手が掴れて、さっきあたしが外したリングをそっとあたしの左手薬指にはめる。


な……何かこれ!結婚式とかでやる指輪の交換そのものじゃない?


響輔はあたしの左手首を握ったまま、自分の左手をかざし


「ふーん、ええやん」と一言。次に「これにします」とあっさり言い「あ、ペアで」と付け加えた。



ぇえ!!



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