。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅵ《シリーズ最新巻♪》・*・。。*・。
買い物!?
☆買い物!?☆
あたしは前を歩く千里と、千里に楽しそうに話して掛けているエリナの後ろ姿を眺めながら
何かお似合いじゃね?
「なぁ、さっきお前、エリナと何話してたの…?」
戒を見上げると
「気になる?」と戒がにやりと笑う。
そりゃ……
「気になるに決まってんだるぉうが!突然あんな風にあの二人の前に出ていきゃぁな!」
あたしは戒の胸倉を掴みゆさゆさ。
「あ、あはは~」と戒はぎこちなく笑いながら視線をあちらこちらへ向けている。
「お前、何企んでやがる。風車小屋に千里と行け、とか。行動が不審過ぎるんだよ」
あたしが戒を睨み上げると
「わりぃー」戒は苦笑いで後ずさり。
―――
――――
「はぁ!?エリナにタイガのこと諦めろって言ったぁ!?」
あたしの不機嫌を読んでか、先回りをしてかき氷を買ってきて手渡されたときは、機嫌の半分も直った(あたしってゲンキン?)そしてそのふわふわのカフェオレかき氷をスプーンですくっていたところだが、スプーンが手元から落ちそうになった。
「しーっ!声がでけぇって」
戒が慌ててあたしの口を手で覆い、前を歩く千里&エリナが何事かこちらを振り向き、あたしは口を塞がれたままぶんぶん首を横に振った。
『何でもない』と言う言葉が伝わったのかどうか、二人は怪訝そうにしていたけれどすぐに会話を再開させていた。
「お前だって面倒だろ?新垣さんとタイガがどうにかなっちまったら」
「う゛!確かに面倒っちゃ面倒だけど…
でも本人の意思が大事だろ、お前だってガキじゃあるまいしって言ってたじゃん」
「そうだけど、相手が悪すぎる」
戒は額に手を置き、小さくため息。
「ま、まぁあの変態はエリナの手に負えないよな…」
「そうゆう意味じゃなくて…」
戒は歯切れ悪く言いかけて
「何だよ…」と聞きかけたときだった。
「朔羅~!♪待ってたよ~♪」
元気なリコの声が聞こえてきて、ふと辺りを見渡すとそこはあたしたちが別れたグリーンタウンの入口で大きな時計台はちょうど午後4時を指していた。